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ボランティア・NPO入門講座

皆さんはボランティア活動に参加されたことはありますか?
最近だと学校の課外活動や大学のサークル活動など、意外と体験する機会は多いかもしれません。
ですが、一口にボランティアといっても色々な活動があり、そもそも何をもってボランティアと呼ぶのか、そう考えてみると意外と難しいかもしれません。
今回は、そんなボランティアやNPOの基礎知識に加え、これから実際に活動していくために必要なことを学ぶ入門講座を開催いたしました。
なお、本講座は、葛飾区内のボランティア団体やNPO法人の活動・運営の支援や、団体の立ち上げにかかる相談等を行っている、葛飾区社会福祉協議会 ボランティア・地域貢献活動センターに開催していただきました(下記URLからHPにアクセスしていただけます)。

https://www.katsushika-shakyo.com/service/other/volunteer_center/


ボランティア・NPOって何

今回の講座で講師を務めていただいたのは、一橋大学国際・公共政策大学院等で非常勤講師のほか、複数のNPO法人の理事・監事を務めている、石井宏明さんです。石井さんは1995年からNPOの世界で活躍されており、その豊富なご経験からたくさんのことを教えていただきました。

石井さんからの最初のお話は、都内と葛飾区内それぞれのNPO法人数です。都内には、現在約9,000のNPO法人があるそうです。
それに対して、葛飾区内にはいくつのNPO法人があると思いますか?
答えは
・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
約130です!
多い、少ない、どちらの印象を持たれますか。
石井さんによると、NPO法人の数は単純に人口と比例しているわけではないので、多いとも少ないとも言えないのだそうです。
葛飾区の場合は、地域に根差した活動をしているNPOが多いとのことでした。

そして肝心な、「ボランティア」と「NPO」の違いについてもあくまで石井さんのお考え、と前置きした上で触れてくださいました。ボランティアは、個人(またはグループ)で行う自発的な社会貢献活動、NPOは一定の目的や使命に基づいて組織的に活動する団体、といった定義があるそうですが、筆者としては以下の考え方がとても分かりやすく感じました。
・ボランティア:社会貢献活動に参加「する」側
・NPO:ボランティアの参加する「場をつくる」、参加を「求める」側

ちなみに、「NPO」という言葉は日本で生まれた概念のため、基本的に海外では通じないのだそうです。これには筆者も驚きました!
海外では「NGO¹」の方が一般的だそうです。
※1.Non-governmental Organization(非政府組織)の略称。政府や国際機関などに属さず、社会問題の解決などの活動をおこなう市民団体のこと

そのほかにも、様々な内容を学ぶことができました。

実際にNPO法人を作ってみよう!

午後はグループワークを行い、実際にNPO法人の立ち上げをシミュレーションしてみました。「子ども」、「人権」、「防災」という3つのテーマの中から、関心の近いものごとにグループ分けを行い、自己紹介から始めました。
その後、各テーマにおいて、NPOが解決すべき課題は何か、ということを付せんで書き出します。付せんで共有することで、グループの中でもどういったことに課題を感じているかの違いや共通点が明らかになって、話が盛り上がりました!

その後、NPO法人を立ち上げる軸となる部分を考えていきます。
まずはNPO法人として何がやりたいのか、何を変えたいのか、という「ミッション」を決めます。次にもう少し先まで見据えた目標として「3年後の目標」を設定します。最後に予算など具体的な数値も含めた「初年度事業計画」を作成しました。
最初の「ミッション」の内容を広げすぎると、どこから手を付けていいかが分からず、3年後目標も立てられなくなってしまうので、いかに課題のポイントをしぼって設定するかが大切だと感じました。

そして、最後には各グループで立ち上げるNPOの発表も行いました。
どのグループも自分たちのNPOに対する思い入れを強く感じられ、とても短時間で作ったとは思えないほど、よく作りこまれていました!
そして何よりも、ワークを通して、参加者の方たちが打ち解けて、とても楽しそうに活動していたのが印象に残っています。
帰り際には記念写真を撮ったり、連絡先を交換したりするなどしていて、この講座で得られたつながりが、今後の地域活動などで活かされるといいなと感じました!

担当の方に聞きました

今回ご紹介した「ボランティア・NPO入門講座」は、毎年実施しているので、ご担当者の方にこれまでの講座のことや、企画のポイントなどの想いを語っていただきました!

Q1.
これまでに講座を通してどのような団体・NPOが設立されたのでしょうか?また、その後も相談を受けたりすることはあるのでしょうか?
A1.
入門講座で同じグループになった方々が法人化に向けて任意団体を設立して活動されています。そちらの団体からは、設立手順や事業・活動について相談されることがあります。
ただ、実際には法人を作ることも維持することもとても大変なことなのです。そのため、任意団体を増やすことだけではなく、NPOとは何か、という存在そのものをまず知ってもらうことも大切だと考えています。

Q2.
本講座を企画するにあたって、重視しているポイントなどがあれば教えてください。また、参加者をその後のボランティア活動等につなげるように行っていることなどはありますか?
A2.
設立をシミュレーションするグループワークは意識しています。なので、申し込み時点で参加者の気になっているジャンル(子ども・高齢者・災害など)を聞いて、なるべくジャンルが同じ方々を同じグループにすることで、ワークの活性化を狙っています。
講座参加者でボランティアをしたい方がいれば、「個人ボランティア登録」を促すこと、また関心のあることで活動している団体を紹介することはあります。

Q3.
参加者の方はどのようなテーマの活動に関心を持たれている方が多いのでしょうか
A3.
ボランティア活動、NPO法人には様々な分野がありますが、その中でも「子ども」に関する活動に関心を持たれている方は多いです。やはり、身近にいる守るべき存在であり、近年は子ども食堂などの活動も活発になってきているため、関心が高まっているのだと思います。

Q4.
本講座をかつしか区民大学として行っていることのメリットや、区民大学ならではの特色をお教えください。
A4.
区民大学の講座だから、という理由で申し込みをしてくれる方がいます。最初は関心のないことかもしれなかったですが、講座が進むにつれて興味を持ってもらい、ボランティアやNPOを少しでも知って帰ってもらえることがありがたいです。
区民の方は、NPOという言葉を知らない方が多いので、区民大学をきっかけに少しでも広まることが嬉しく思います。

参加者の声

ここで、アンケートで参加者の皆さまからいただいたお声の一部をご紹介いたします。

  • 初めてNPO法人の勉強が分かりやすかったです。今後、実践講座をお願いしたいです。

  • 午前中の石井さんのお話もとてもためになったんですが、午後のグループワークの時間は信じられないくらいに充実していました!楽しかった~!

  • 話が分かりやすく、内容的にも充実していました。

  • NPOの詳しい情報まで分かることができました。

おわりに

今回の講座を通して、ボランティアやNPOに興味はあるけどよく知らなかったという人も、少し具体的なイメージを描くことができたと思います。
一方で記事でもご紹介したとおり、実際に団体や法人を作るためには様々な準備が必要で、なかなか簡単なことではないこともわかりました。
そこでボランティア・地域貢献活動センターでは、団体等を立ち上げるのは難しいけれど活動をしたい、という方に対して、すでに活動しているNPO法人やボランティア団体の紹介も行っているそうです。
また、今回実施したボランティア・NPO入門講座は、10月にも開催を予定しています。本記事をお読みいただき関心を持っていただいた方は、ぜひお申込みください!

最後に今回講師をお務めいただいた石井さん、ボランティア・地域貢献活動センターの皆様、講座にご参加いただいた皆様に改めて感謝申し上げます。ありがとうございました!

文 濱田