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ヨーグルトが飲み物に大変身! ―手作り酸乳飲料―

 8月7日・8日に、「東京聖栄大学連携講座2023 食品の科学シリーズ
おいしく変身!食品加工の不思議 ―つくって観察してみよう―」を開催しました。

 「食品加工」とは、食品を長く、安全に保管するための工夫のことです。今回の講座では、東京聖栄大学で食品加工学や食品開発、食品学を教える先生方と一緒に楽しく、「食品加工」の不思議な世界をのぞいてみました。

 今回は、第1回「ヨーグルトが飲み物に大変身!」の講座の様子をご紹介します。講師は、東京聖栄大学 健康栄養学部 食品学科 教授の片山 佳子かたやま よしこ 先生です。

食品加工って何だろう?

 まずは、大学の先生に食品加工のことを教えていただきました。
 食品を加工する目的の1つに、食品をいかに長く、安全に保存できるかということがあるそうです。その方法をいくつか紹介します。

  • 食品中の微生物が利用できる水分を減らすこと。

  • 塩蔵(塩漬け)や糖蔵(砂糖漬け)。多量の食塩や砂糖の中に食品を入れると、浸透圧の差によって食品中の水分が脱水され、保存性を高めることができます。

  • 微生物が生育できない酸性の状態にすること(酢漬け)。

  • 煙でいぶす燻製。

 ひとくちに「食品加工」といっても、実にさまざまな方法があるんですね!

甘酸っぱくておいしい酸乳飲料を作りましょう!

 第1回は、家族で協力して、ヨーグルトを使った夏にぴったりの酸乳飲料を作ります。

 まずは無糖のプレーンヨーグルトをミキサーにかけた後、加熱殺菌。会場にヨーグルトのさわやかな香りが漂いました。
 ヨーグルトと同じ量のグラニュー糖、クエン酸、お好みでエッセンスを加えて作る酸乳飲料は、とってもお手軽。会場からも「これなら簡単!」という声が聞こえてきました。

 さらに、自宅で作って保存するためのビンづめの方法も教えていただきました。
 煮沸消毒したビンに完成した酸乳飲料を入れ、さらに熱で殺菌。そのあと冷やすことで、酸乳飲料を長く楽しめるそうです。

 今回は、その場で酸乳飲料を飲んでみました。完成した酸乳飲料は、ヨーグルトと砂糖の甘さたっぷりの原液なので、オレンジジュースやグレープジュース、牛乳やトマトジュース(!)で割ってからいただきます。
 片山先生のおすすめは牛乳。ミルクの味わいが濃厚になっておいしいそうです。さらに、意外な組み合わせなのがトマトジュース。「トマトジュースが苦手な人も、これなら飲めます!」と片山先生。最初はためらっていた受講生の皆さんも、飲んでみるとそのおいしさにやみつきに。おかわりの列がどんどん長くなっていきました。

受講生のご感想

 さっぱりしておいしい酸乳飲料をいろんな飲み物で割って飲み、大人も子どもも大満足でした。
 アンケートでも、たくさんのご感想を寄せていただきました。ここでは、その一部をご紹介します。

  • ヨーグルトが飲み物になって驚きました。

  • ヨーグルトでぶどうジュースやオレンジジュースにも合うのがすごい!

  • 牛乳と混ぜるとすんごくおいしくなりました。

  • 簡単に作れる内容で、家でもできそうでよかったです。自由研究に役立てたいと思います。

  • 酸乳飲料が濃厚でいろんな甘さでおいしかったです。ココアや野菜ジュースでも希釈してみたいです。

おわりに

 普段食べているヨーグルトを、おいしい酸乳飲料に大変身させる方法を学べましたね。
 酸乳飲料を作るためにたっぷりの砂糖が入っていることやヨーグルトを加熱殺菌することには、受講生の皆さんと一緒にびっくりでした。食品加工の不思議な世界を、皆さんと一緒にのぞいた気分です!

 次回は、第2回「乳から見える世界いろいろ!」の様子を紹介します。お楽しみに!

(文・福山)

 

 

 
 

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