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もっと知りたい!「和食」のこと

 かつしか区民大学オンライン講座「和食文化入門」(令和4年3月15日から令和4年3月30日までYouTubeにて限定公開)にご参加いただいた皆さん、誠にありがとうございました。
 テイストワークショップやオンライン料理教室などを通して、和食について心ゆくまで学べましたね。
 さて、今回は、受講生の皆さんから寄せられた質問に、講師の東京聖栄大学健康栄養学部准教授 福留 奈美 先生が答えてくださいました。
 「和食について、まだ学び足りない!」という方、「そういえば、講座を聴いて疑問に思ったことがあったんだった!」という方、必見です!

Q.しいたけ、きのこの代わりになる食材はありますか?

「しいたけ、きのこにアレルギーがあり、だしの中に入れることができないのですが、何か代わりになるような食材がありますか?」

「煮干しやかつお節に入っているイノシン酸は、乾燥きのこに含まれるグアニル酸と同じ核酸系物質です。昆布に含まれるグルタミン酸と組み合わせることでうま味の相乗効果が起こるので、おすすめとしては、煮干しやかつお節をだしに加えるといいでしょう。」

Q.いろいろな意味の込められているおせちの食べ物を、もっと知りたいです!

「おせちに入れる黒豆やごまめ、数の子、海老のほかに意味の込められている食べ物はどんなのがありますか?」

「おせちに入っている料理には、それぞれに意味があります。
 たとえば、れんこんには穴があいているので先が見通せる。ごぼうは地中深くに根を張るので家の土台をしっかりさせる。里芋は親芋の周りに子芋がついてさらに孫芋までたくさんつくので子だくさんの象徴。八ツ頭(芋の一種)は頭(かしら)、つまりリーダーになれるように。というように、いろいろあります。
 お正月が近づくと、料理雑誌等でおせち料理の特集が組まれたりしますから、情報を集めてみてください。」

Q.トマトのめんつゆ漬けの味がなじんでないような感じがするのですが……?

「トマトのめんつゆ漬けを試してみました。一晩漬けたのですが、あまり味がなじんでないような感じでした。
 冷蔵庫で冷やしためんつゆに漬けて、そのまま一晩冷蔵庫に入れていたのですが、温かいめんつゆに漬けたほうがよかったでしょうか。つゆの温度と味のしみ方には関係がありますか?」

「漬ける材料と漬け汁を一度温めてから冷やすと味のしみ込みはよくなります。ただし、トマトは加熱しすぎるとやわらかくなり過ぎるので難しいところです。
 80~90℃を超えると野菜は軟化が進みますので、たとえば、漬け汁とトマトを50~60℃に温めてから冷やしてみてください。少ししみ込み具合が変わると思います。」

まだまだ奥が深い、「だし」と和食

 受講生の皆さんの質問を通して、和食のことをもっともっと学ぶことができました。「だし」や和食の楽しみ方が、さらに広がりそうですね。
 最後に、この場を借りて、講師を務めてくださった福留先生に深くお礼申し上げます。

 「和食文化入門」は、福留奈美先生を講師にお迎えし、オンラインで開催いたしました(公開は終了しております)。
 「見逃してしまった!」、「どんな講座か気になる!」……と思った方は、内容の一部をご紹介したnoteの記事も、ぜひご覧くださいませ。
 ● おいしい自家製めんつゆ、作ってみませんか?
 ● 「だし」って奥が深い!うま味の違いを楽しもう。《テイストワークショップの手順》

(文・福山)


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