久住昌之のニッポン葛飾面白映像さんぽ
2022年11月12日(土)、マンガ家・ミュージシャンの久住昌之さんをお招きし、区制施行90周年記念 かつしか区民大学特別講演会「久住昌之のニッポン葛飾面白映像さんぽ」を開催しました。その様子をご紹介します。
久住さん、葛飾を散歩する
マンガ『孤独のグルメ』(久住昌之 原作/谷口ジロー 作画)は、2012年にテレビドラマ化され、現在(本記事掲載時点)は“season10”が放送中です。劇中全ての音楽の制作演奏、脚本監修を手がけるだけでなく、番組の最後にレポーターとして出演もされている久住昌之さんにお会いできる貴重なチャンス!ということで、とてもたくさんの応募がありました。
登壇された久住昌之さんは、テレビの印象そのままの、親しみやすく優しい笑顔で「今日は亀有から来ました」と会場の皆さんを驚かせました!講演会場は立石で、かなり距離があります。
講演では、散歩や旅のエピソードを写真とともにお話しいただきました。なんと、前日に撮影したばかりという『孤独のグルメ』のロケ地の写真も!テレビで放送されるのは数週間後とのことですから、本当にレアな写真です。
ドラマの裏話をたっぷり語ってくださった後、スクリーンに映し出されたのは「ふらっと葛飾」の文字。ドラマ『孤独のグルメ』で久住さんが出演されているコーナー「ふらっとQusumi」を彷彿とさせるタイトルに、会場がざわつきます。
驚いたことに、今日、会場に来る前に撮ったという亀有の写真が何枚も!春に散歩したという柴又の風景も紹介されました。久住さんの眼を通すと、見慣れたまちが違って見えてきます。こんなに楽しいまちだったとは。
2022年9月に発売された最新エッセイ集『勝負の店』にまつわるお話や、テレビでは放送されていないお店の取材エピソード、各地で撮ったいろいろな写真もたっぷりご紹介いただきました。
漫画原作とは、面白いことを「思いつく」仕事だそうです。久住さんが、たまたま面白いモノに多く出会っているというわけではなく、同じモノを見ても「これは面白い」と“発見”できるかどうか、ということなんですね。
まさかのサプライズ
楽しいお話に、皆さん大満足のご様子。会場内は終始、笑い声が絶えませんでした。質疑応答では、ご自身の音楽のルーツや、お店選びのポイント(“ポイント”は作らないようにしている、とのこと!)など、にこやかにお答えくださった久住さん。
しかし、お楽しみはこれだけではなかったのです!
講演後に、ドラマ『孤独のグルメ』のテーマ曲『STAY ALONE』を演奏してくださいました!サックスで参加してくださったのは、宇賀まりさん(FLYING KIDS)です。会場の皆さんも大盛り上がり。嬉しすぎるサプライズでした。
受講者の感想
受講者アンケートから、皆さんの感想を一部ご紹介します。
お話が軽妙で楽しく、最後の演奏もサイコーでした。
物を創り出す人は、目の付けどころが違うんだなあと感心しました。葛飾を散歩する時にもっとアンテナを張ろう、もっと自分の街の小さな発見をしたいと思いました。
久住さんのやわらかいお人柄、ユーモアあふれる語りが大好きです。
会場まで「亀有から来た」と聞いたとき、かなり距離があり驚きました。単に講演をしに来るだけでなく、その行き来の間にも、何か原作に繋がるようなことはないかと常にアンテナを張っているんだと感じました。
視点が面白く、たくさん笑って楽しかった。質疑応答も気さくに話してくださって、なごんだ。
改めまして、久住昌之さん、宇賀まりさんに深く御礼申し上げます。素晴らしい時間をありがとうございました!
(文:金子)