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かつしか区民大学「和紙で折り紙おひな様作り」実施報告

桜咲く春の訪れを前にして、1月26日(日)に金町地区センターでかつしか区民大学「和紙で折り紙おひな様作り」を開催いたしました。
華やかでかわいらしく、でもちょっと難しい折り紙のおひな様作り、そんな講座の和気あいあいとした雰囲気を写真を交えてご紹介いたします。
なお、本日の講座は公募された区民の方が活動している「かつしか区民大学第8期区民運営委員会」の企画・運営により開催いたしました。

日本の伝統文化 折り紙

今回の講座の講師を務めていただいたのは、折り紙教室「向日葵」主幹の麻生玲子あそう れいこ先生です。
麻生先生は、幼稚園教諭をされていたころからお父様に習った折り紙に関心を持ち、30年以上にわたって独自に研究を重ねてこられました。そして、暮らしの中に生かされる「美しくやさしい折り紙」をモットーとされています。

そんな麻生先生に教わった折り紙ですが、日本の伝統文化として、今や世界でも『ORIGAMI』として多くの方に親しまれているのだそうです。
その歴史は古く、なんと元は室町時代の武家礼法としてはじまったそうです。
そして江戸時代頃から現代の遊戯としての折り紙の形になり始め、現代では文化的、芸術的な表現としての意義が認識され、多くの折り紙作家による創作折り紙が発表されています。

かわいいおひな様

講座では、テキストの折り図に沿って、おひな様を折っていきました。
ですが、図だけでは立体的な部分をどのように折るのかが難しいので、先生が大きな折り紙を使って、お手本を示してくださいました。

繊細な折り方が求められるおひな様は、それでもなかなか簡単には折れません。参加者の皆さんも結構苦戦している様子です。
でも大丈夫、麻生先生はしっかり全員が完成できるように会場の中を回って一人ひとりに丁寧に指導してくださいました。

そして指導してくださったのは麻生先生だけではありません。
今回の講座を企画した、区民運営委員の皆さんも先生のアシスタントとして、参加者のヘルプに応えました。
実は区民運営委員の皆さんは、この日のため事前に麻生先生のご自宅でおひな様作りの講習を受けていたのです!
参加者の方からのヘルプの多さに、委員の皆さんも思わず「講習を受けておいてよかった!」と声をもらしていました。

参加者をフォローする運営委員の方の様子
金の折り紙をハサミで切って扇にします

おひな様は折り紙を折るのも大変でしたが、小道具のしゃくや扇もハサミで形を整えて作りました。それもすごく小さくて細かい作業でしたが、無事全員がすてきなおひな様を作ることができました。

完成品!かわいい!!

さらに、当日は麻生先生の粋な計らいにより、余った時間にもう一つの作品を作ることができました。
それは「カブト」です。
子どものころ、カブトを折った思い出のある方も多いのではないでしょうか。
麻生先生からの「皆さん折れますよね?」との声かけにうなずいている方もいらっしゃれば、不安そうな表情の方も見受けられましたが、最後には皆さんかわいらしいカブトを完成させていました。

ペットボトルのキャップにぴったり!

そして、当日の会場後方には麻生先生の折り紙の作品展示も行われていました。
和紙で折られた見事な作品の数々に、参加者の皆さんもすっかりと見入ってしまった様子でした!

作品は額縁に入れてキレイに飾られていました!

企画者の想い

ここで、今回の講座を提案した第8期区民運営委員の継田つぎたさんに講座にかけた想いをお聞きしました。

葛飾区在住でいらっしゃる折り紙アーティスト(作家)の麻生先生の存在を知り、先生の著作である折り紙の教本で数々の素敵な作品を拝見した頃から、区民大学で折り紙講座をやってみたいと思うようになりました。今回、快く講師をお引き受け頂いた麻生先生には心より御礼申し上げます。

幼い頃は誰もが親しんだ折り紙ですが、大人になってからは次第に遠ざかってしまう方が殆どだと思います。講座会場で最初は不安そうな声もありましたが、先生の指導によりテンポよくパーツ作りが進み作品の輪郭が出来始めるころには皆様活き活きとした表情になり、制作を楽しんでいらっしゃることが伝わってきました。更に和紙の美しさについて言葉にされた方もいました。
また当日、初めて隣り合った席の方同士で教え合ったり、「皆さん、ここまでできましたか?」と言う先生のお声かけにより、不思議なことに会場内に一体感が生まれていた気がします。
「こんなに可愛くできました。」と作品を見せてくれる方、「難しいところもあったけれど、楽しかったです。」と感想を伝えて下さる受講者もあり、有難いことにアンケートにもそうしたお声が反映されていました。
本当にこの講座を企画して良かったと改めて思った次第です。

また私たち区民運営委員のスタッフはこの日のために予習をしておりましたが、その過程においてもスタッフ間に連帯感が生まれ、当日皆様のお手伝いが出来たように思います。

折り紙は、手先を使うことで脳トレになるばかりではなく、異年齢また外国の方とのコミュニケーションツールにもなる素晴らしい日本生まれの文化・芸術です。正方形の紙さえあれば今すぐ誰もが始められます。先生からはYouTubeにも折り方が沢山紹介されていると教えて頂きました。
当講座をきっかけに折り紙に関心をお寄せ頂ければとても嬉しく思います。
皆様にとって素敵な「自分時間」になりますように。

第8期区民運営委員 継田
参加者に感想をインタビューする継田さん

参加者の声

当日の参加者アンケートの中から、いただいたお声の一部をご紹介します

  • とても皆様親切で楽しい時間を過ごせました。

  • 最初もたつきもあったが、なんとか作ることができた。季節をテーマにしたおり紙楽しかったです。スタッフのみなさんが親切でよかったです。ありがとうございました。

  • 作品が出来上がるのはプレゼントなど話のタネになり交友に広がりが出ますね。

  • 普段折ったことのないおひな様を折ることができてとても楽しかったです。

最後に

日本の伝統文化である「折り紙」、それを同じく伝統文化である「ひな祭り」に絡めて作品を作るという、とてもぜいたくな体験ができる講座でした。
折り紙は自由に様々な形を折ることができるので、今回の講座をきっかけにいつか素晴らしい折り紙作家さんが誕生することを期待しています!
今回もかつしか区民大学講座にご参加いただき、誠にありがとうございました。

文 濱田