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かつしか区民大学「絵本づくりは心の旅~新米絵本作家の制作秘話~」

2023年2月5日(日)にかつしか区民大学『絵本づくりは心の旅~新米絵本作家の制作秘話~』を亀有地区センターで開催いたしました。
なお、本講座は、葛飾区内で活動する団体「葛飾学校図書館ボランティア連絡会」と協働で開催しました。

旅ガメさんとボク

本講座で講師としてご講演いただいたのは、絵本作家の虹咲 花瑛にじさき かえさんです。虹咲さんは、2021年、第7回絵本出版賞で優秀賞を受賞した本『旅ガメさんとボク』(みらいパブリッシング 22/10/24発売)がデビュー作となった、新米絵本作家さんです。なんと、今回の講演会が虹咲さんにとって初めての講演会でした。

まずは、『旅ガメさんとボク』の読み聞かせから始まりました。小学校ぶりの読み聞かせは、何だか懐かしい気持ちになりました。
そのあとは、実際のラフ画や原画、さらに絵本制作中の虹咲さんの様子を表現した4コマ漫画などを用いて、好きなページや制作中に大変だったことなどのお話しがありました。

賞を受賞してから出版まで

本や絵本は、賞を受賞するとそのままの形で出版されると思っていましたが、なんと虹咲さんは、受賞から出版までに1年半かかったとのこと。これは作家さんにもよるとのことですが、受賞後にページ数を減らしたり、描き直しを行ったりする場合もあるそうです。

例えば、虹咲さんがある日読み聞かせをしていると、『旅ガメさんとボク』にでてくるとあるキャラクターを見た子どもたちが、「○○に似てる!」と言ったそう。なので、そのキャラクターの描き直しをしようとしたところ、ほぼ全部のページにいて…なんてことが実際にあったそうです。これには虹咲さんも、「大変でした…」と声を漏らしていました。

次はどんな絵本を作りたいか

次回作を聞かれた虹咲さんは、「くまのぬいぐるみを題材にした絵本も考えていますが、まずは、『旅ガメさんとボク』をシリーズ化したい」とのこと。受講者の皆様からも、『旅ガメさんとボクの次回作を楽しみにしています!』との声が多数ありました。

たくさんの制作秘話を聞いたあと、最後にもう一度読み聞かせをしてくださいました。「ここのページが描き直した部分か!」など、一回目とは違う視点で楽しむことができました。

講演会終了後には、虹咲さんが手作りのしおりを皆様にプレゼント。とてもかわいいしおりをいただきました。

ご参加いただいた方の声

受講者の皆様からアンケートでお寄せいただいたお声の一部をご紹介いたします。

虹咲さんのお優しいお人柄が現れた絵本、そして講演だったと思います。
 次回作も楽しみにしています。
不器用ながらも真面目なお人柄、ハリネズミ君のように自信をつけつつ、
 絵本作家として進んでいくのを楽しみにしています。ラストページの立体
 的な構図、元気が出ます。「おしまい」ではなく「またね」が良いです
 ね。
ラフ画などたくさん見せていただいて、絵本が出来上がるまでの過程の話
 を色々と聞くことが出来て良かったです。

おわりに

最後に今回講師を務めていただいた虹咲さんに改めて深く感謝申し上げます。また、講座を企画・運営された葛飾学校図書館ボランティア連絡会の皆様、講座にご参加いただいた皆様、本記事をお読みいただいた皆様も本当にありがとうございました。

(文・卜部)

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