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「だし」って奥が深い!うま味の違いを楽しもう。《テイストワークショップの手順》

日々の食卓に欠かせない「だし」のこと、改めて学んでみませんか?
「テイストワークショップ」で、食材の「うま味」の違いを味わい、自分好みの味を探す手順をご紹介します。

動画でも学べます!

かつしか区民大学「和食文化入門」(詳細はこちら)にお申し込みいただくと、限定公開の動画をご覧いただけます。
東京聖栄大学 健康栄養学部 食品学科 准教授 福留奈美先生による全3回のオンライン講座です。
「第2回」の配信で、テイストワークショップを行います。

メール(301000@city.katsushika.lg.jp)の件名に「和食文化入門申込」、本文に①住所、②氏名(フリガナ)、③電話番号、④年齢をご記入の上、お申し込みください。
申込期限は令和4年3月15日(火)まで!
ご応募お待ちしております。

用意するもの

・ミニトマト(生、またはドライトマトでも可)
・粉チーズ
・早煮昆布(長昆布)※煮物に入れる、食べるための昆布
・日高昆布
・かつお節(本枯節・かれぶし)
・かつお節(荒節)※花かつおなど、「枯れる」という字が入っていないもの
・塩
・しょうゆ
・とろろ昆布(あれば)

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トマトを味わう

トマトを口の中に入れ、30回以上噛んでから飲み込みます。

最初に酸味と甘味が感じられます。30回以上噛んで飲み込んだ後、舌の上に広く残っている味を感じますか?じわっと舌の脇のほうから唾液が出てきます。舌全体に残るこの味が、グルタミン酸の「うま味」です。

チーズを味わう

粉チーズを唾液と合わせて味わっていると、途中から舌にぐっと感じるようになる味があります。これが、グルタミン酸の「うま味」です。トマトと共通する味わいを感じ取れるでしょうか。

昆布だし・かつおだし飲み比べ

(1)昆布だし
 ① 2つの茶碗に、熱湯(約100g)を入れる
 ② 2種類の昆布を、2gずつ入れる
 ③ 10~15分置く(その間に、かつおだしを準備しましょう)

(2)かつおだし
 ① 2つの茶碗に、熱湯(約100g)を入れる
 ② 2種類のかつお節を、1パック(2.5g)ずつ入れる

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外観を見る → 匂いを嗅ぐ → よく味わう。これが、テイスティングの基本です。味を変えるときは、合間に、水で口をゆすぎましょう。

まず、昆布だし。
日高昆布は、昆布茶のような昆布らしい香りが特徴です。だしを取るのに向いています。だし用としては、ほかに真昆布・羅臼昆布・利尻昆布があります。早煮昆布も、それなりにうま味が出ていますね。

かつお節と昆布の間では、必ずしっかり口をゆすいでください。なぜなら、昆布のグルタミン酸と、かつお節のイノシン酸、この2つが合わさると「うま味の相乗効果」が起こり、後から味わう方のうま味をかなり強く感じるためです。今は、かつお節と昆布のうま味を「別のもの」として感じていただきたいので、口の中で混ざらないようにしましょう。

では、かつおだしを味わってみましょう。
香りと、わずかな酸味を感じるでしょうか。同じ本枯節でも「血合い抜き」だと、また味わいが違ってきます。

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次に、合わせだしです。
先ほどの「日高昆布」と「本枯節」のだしを合わせてみましょう。お好みの割合で構いません。茶こしなどを使い、昆布だしとかつおだしを別の茶碗に合わせ、味わってみます。うま味が強くなったのが、よくわかりますね。

だしを味わった後、塩の「対比効果」を確かめるために、少量の塩を加えてみましょう。料理としての「汁」の味に、近づきます。
さらに、しょうゆを少し加えてみます。しょうゆの風味が加われば、これはもう「お吸い物」です。

簡単に作れる“即席”お吸い物

熱湯、しょうゆ、かつお節、とろろ昆布を合わせるだけで、完成です!
イノシン酸とグルタミン酸が合わさった「うま味の相乗効果」と、しょうゆの塩気による「対比効果」で、しっかりと味の濃いお吸い物になります。

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オンライン講座では、実際に先生がテイストワークショップを実演してくださいます。
和食のこと、「だし」のことを学んでみませんか。
詳しくは、こちらをご覧ください。ご応募お待ちしています!

(監修:東京聖栄大学 健康栄養学部 食品学科 准教授 福留奈美先生)
(文:金子)


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